We Are KWANSEI

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西宮聖和キャンパスにある聖和短期大学と関西学院大学教育学部。保育と教育、それぞれの知識と技能の修得を目指す学生のために編入学制度があり、試験に合格すれば3年次から関西学院大学に編入することができる。

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「子ども」を探究する学びが、新たな発見や出会いにつながっていく。

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中元 きらら
Nakamoto Kirara

関西学院大学 教育学部 教育学科 初等教育コース 3年生

聖和短期大学へ入学後、保育について学びを深める過程で子どもの児童期に興味を持つように。編入学試験を受験し、2022年度から関西学院大学教育学部で学ぶ。

子どもに対する思いを再認識できた聖和短期大学での2年間。

保育の道を志した経緯を教えてください。

私は4人兄弟の長女で末っ子とは年齢が離れていたため、日常的に小さい子どもと関わる環境で育ちました。兄弟と一緒に遊んだりお世話をしたりするなかで、「保育は自分に合っている。将来の仕事にしたい!」という気持ちが芽生え、聖和短期大学に入学しました。

聖和短期大学における2年間はどのようなものでしたか。中元さんが感じた魅力と共に教えてください。

聖和短期大学は創立約140年の歴史をもつ保育者養成のパイオニア。先生方は保育所や幼稚園だけでなく、児童養護施設や乳児院、障がい児施設など多様な現場で活躍されてきた方々なので、経験談をお聞きするたびに自分の中の子どものイメージが広がっていきました。また、経験に基づく学びを学生たちが分かりやすいように具体的に指導してくださるので、実習時に実践しやすかったですね。
私は幼い頃から保育の道を志していたものの、その理由は「子どもが好きだから」というぼんやりしたものでした。しかし、様々な講義や実習を通して、子どもが大人は持ち合わせない驚くべき可能性を秘めている存在だと実感するようになり、自身の保育観が更新されると同時に学びに対する姿勢も変わりました。もともと人前に出たり話したりするのは苦手なタイプでしたが、現場での実習やグループワークを重ねるたびに、自然と自分の意見を述べる機会が増え、落ち着いて話せるようになったことにも成長を感じます。

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また、学生への支援が手厚いのも聖和短期大学の魅力の一つ。実習時は先生たちが学生一人ひとりに対して丁寧にアドバイスやフィードバックをしてくださいます。そのおかげで、事前にしっかり心構えをした上で実習に取り組め、実習後は次につなげるための振り返りを効果的に行うことができました。
西宮聖和キャンパスには関西学院幼稚園と聖和乳幼児保育センターが併設されています。実習における連携に加えて園長先生が聖和短期大学に来て講演してくださることもあり、系列校ならではのつながりや強みを感じましたね。

興味の先は乳幼児期から児童期へ。
子どもと共に成長できる保育者をめざして。

充実した2年間を過ごされたのですね。教育学部への編入学を決めたきっかけを教えてください。

聖和短期大学の2年間で、自分の好きなことや関心のあることを学び、深化させる楽しさに気付きました。入学当初は卒業と共に就職することを考えていましたが、保育の知識や技能をさらに身につけて子どもと関わりたいと思うように。短期大学では乳幼児期を中心に学んでいましたが、子どもの成長はその後も続いていきますよね。保育者が児童期についても修得し、子どもの育ちを長い目で捉えて関わることができたら、もっと充実した保育や教育が提供できるはず。保育者として自分もより豊かになれるイメージが湧き、教育学部への編入を決意しました。準備を始めたのは2年生の春学期頃です。

編入学試験で苦労されたことや、それをどう乗り越えたか教えてください。

編入試験の時期は、周りの友人たちが就職活動を経て内定を獲得していく中、進路が決まっていない自分の状況に焦りと不安を感じる日々でした。しかし、教育学部で学びを深めるという目標を叶えるために、自分が今まで聖和短期大学で学び、実践してきたことを丁寧に振り返るなど自己分析に集中。試験では面接もあるので、編入学への思いがしっかり伝わるように対策しました。
聖和短期大学では編入学を希望する学生に向けた説明会が開催されています。当時、在籍していたゼミの先生にも自身の興味・関心のある分野について相談し、紹介いただくなど、編入後のイメージを事前に少し掴むことができたのも良かったです。
また、進路選択に対して家族が応援してくれたのも心強かったですね。特に母は「学生時代は貴重な時間。もっと学びたいという気持ちがあって、せっかく編入学という制度があるならやってみなさい。」と背中を押してくれました。

様々なサポートがあって無事合格されたのですね。教育学部編入後の学びについて教えてください。

晴れて教育学部に編入してからは、環境ががらりと変わり新しい出会いの連続。大学は短期大学に比べて学生数が圧倒的に多いため、授業ごとに関わる人たちが異なります。編入学のため1・2年生の科目を履修することもしばしば。学年を超えた交流もまた、良い刺激になっています。
所属するゼミでは発達心理について学んでいます。多様性を大切にするゼミなので、取り扱うテーマも多種多様。なかでも印象的だったのは、Visual Difference(見た目の違い)を社会でどう受け容れていくのかというテーマです。先天的にあざがある子どもや、事故で火傷を負ってしまった子どもに対して、周囲の人々が理由もなく「かわいそう」だと感じるのはどうなのかという問題提起から始まり、教育の場で先生がそれをどのように伝えるのが大事なのかを議論しました。同じ分野に興味を持つ仲間たちと、多様なテーマについて意見を交わしながら自分の考えを深めることは、編入したからこそ経験できる学びだと感じます。
聖和短期大学では「子どもの社会性や道徳性の育ち」をテーマに卒業論文を執筆し、子どもの対人関係が遊びの中で形成され育っていくことがわかってきたので、教育学部ではそれをもう少し深堀りして研究を進めたいと考えています。

中元さんが考える大学生活の魅力や、今後の目標を教えてください。

編入後は新しく学童のアルバイトを始めました。小学生と関わる中での様々な発見が、学部の学びにつながる面白さがあります。聖和短期大学在学中から参加していたオープンキャンパススタッフも継続中。編入学について質問してくれる受験生も結構いるので、自分の体験談を進路選択に役立ててもらえることにやりがいを感じています。
大学生活は、興味のあることにどんどんチャレンジできる貴重な時間。学生の皆さんには自分の好きなことに取り組みながら、たくさんの人との出会いやつながりを経験してほしいです。
日々の授業や実習を通して、理想の保育士像が少しずつ見えてきました。聖和短期大学と教育学部、4年間の学びを通して専門的な知識や技能はもちろん、多面的な考え方を身につけて自分自身の人間性や感性をより豊かなものにしていきたいですね。子ども一人ひとりを尊重し、子どもと共に成長していけるような保育者をめざして、これからも大学生活も楽しみながら学びを深めていきます。

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聖和短期大学のオープンキャンパススタッフとしても活躍