Advanced K.G.

We Are KWANSEI

1955年、キリスト教を基にした野外活動教育と宗教教育の実践を目的に誕生した千刈キャンプ。千刈リーダーズクラブは千刈キャンプの学生ボランティアリーダーとして、関西学院のスクールモットー“Mastery for Service”(奉仕のための練達)を実践すべく活動している。

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利用者を思い行動する。
キャンプ場運営を通して体現する建学の精神。

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足立 愛
Adachi Ai

関西学院大学
教育学部
教育学科
3年

神戸龍谷高等学校出身。関西学院大学宗教総部の部長を務める。“Mastery for Service”の精神を体現する活動に惹かれ千刈リーダーズクラブに参加。

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土井 香菜子
Doi Kanako

関西学院大学
文学部
総合心理科学科
3年

啓明学院高等学校出身。中高生の頃から野外活動に親しむ。利用者のニーズに応える心のこもったサービス提供を心がけている。

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朝川 優真
Asakawa Yuma

関西学院大学
神学部
3年

大阪府立芥川高等学校出身。牧師になることをめざし、所属学部の実習やプログラムに参加しながら千刈キャンプでの活動を両立。

利用者と直接関わる業務から裏方まで幅広い活動を展開。

まず、千刈リーダーズクラブの活動内容を教えてください。

朝川宗教総部千刈リーダーズクラブの活動内容は主に3つあります。1つ目はキャンパーケア。千刈キャンプを利用される方々の要望に応えて楽しい思い出になるようにお手伝いする業務です。2つ目は場内整備。草刈りや壊れた階段の修理、分かりやすい看板の作成など場内を整備することで安全なキャンプ場運営をめざしています。3つ目が主催キャンプの実施。企画立案から実行までリーダーたちで一からキャンプを作り上げます。自然の中で活動する面白さ、千刈キャンプの魅力をダイレクトに発信できる取り組みです。

土井キャンパーケアでは、最初に利用者と「プレイヤーミーティング」を行い、そこで利用人数や利用施設などを確認します。その時に、口に出して伝えてもらう要望はもちろんのこと、それぞれの利用者のニーズに気付いてベストな楽しみ方を提案するようにしています。例えば、星が綺麗に見える穴場の場所をご案内するなど、定期的に足を運んでいる私たちだからこそ発見できる魅力を伝えるようにしています。千刈キャンプを初めて利用される方に素敵な思い出を残してもらいリピート利用していただけるよう取り組んでいます。

足立場内整備は、キャンパーのために施設を整えて使いやすい状態を保つことが大目的ですが、草を刈って道を切り拓いたり、小休憩できる小屋を作ったり、自分たちがイメージするキャンプ場を作り上げられる点も醍醐味の一つ。千刈リーダーズクラブの活動は、表に出て活躍するものから黒子に徹した裏方サポートまで、幅広いのが特徴ですね。

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皆さんが千刈リーダーズクラブに入った理由やきっかけを教えてください。

土井私は中高生の頃から岡山県の前島や青島でキャンプリーダーと共に野外活動を行う機会が何度かありました。楽しい思い出が増えるにつれ、参加者の安全を守りながら自然の面白さを伝えるキャンプリーダーに憧れを抱くようになりました。千刈リーダーズクラブは、大学が所有するキャンプ場の運営を担いながら、キャンプを一から作り上げる特別な存在。私の求めていたリーダー像と合致したので入部を決めました。

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朝川私は親族がクリスチャンで教会に通う習慣がありました。小学生時代から教会が主催するキャンプに参加しており、もともとキャンプやボランティア活動に興味があったんです。学部の先輩に誘われ、活動内容を知るうちに興味がわいて入部しました。

足立高校時代、ボランティア部で生き生きと活動する姉の姿に憧れ、同部に所属していた私は、大学でも奉仕活動を続けたいと考えていました。そんな中、関西学院のスクールモットー“Mastery for Service”に出会い、その言葉に共感して入学を決意。もともとアウトドアなタイプではありませんでしたが、奉仕活動を行いながら、大学選びの決め手となったスクールモットーを体現できる千刈リーダーズクラブの活動に魅力を感じ、入部することにしました。

コロナ禍の先に満ち溢れた利用者たちの笑顔とリーダーのやりがい。

それぞれの想いによって集われたのですね。活動の中で大変だったことや、やりがいを感じることを教えてください。

朝川部員は全員で8人。人数が少ないので、場内整備が大変です。中でも、千刈キャンプに数日間泊まり込み草刈りなどを行う「ワークキャンプ」はとてもハードでしたが、OB・OGの協力や激励もあり乗り越えることができました。卒業生とのネットワークが強いこともこの部の特徴ですね。何十年も前にリーダーをされていたOB・OGの方が利用者として訪問してくださることもあります。植物にとても詳しい方もおられて勉強になります。

足立私は、コロナ禍の中でモチベーションを維持するのに苦労しました。キャンプ場は利用者がいて初めて成り立つ場。入部時すでにコロナ禍にいた私たちは利用者がいる千刈キャンプを想像することができませんでした。草を刈って燃やし、場内整備をひたすら行う活動にやりがいを感じられなくなった時も。それでも活動を続けてこられたのは常に一緒に頑張り続けてきてくれた同回生の仲間や、私たちを引っ張ってくれた先輩方がいたおかげです。

土井コロナ禍でどんどんメンバーが減っていく中、不満を口にすることはなくても想いを共有して一緒に今後のことを考えて支え合ってきました。

足立2023年4月からキャンプ場の本格的な利用が再開しました。実際に利用者と交流しながらケア活動を行うと、この笑顔のために頑張ってきたと改めて感じます。千刈キャンプで過ごす時間が実りあるものになるよう気を引き締めるとともに、やりがいを噛みしめています。割った竹を容器にして炊き込みご飯を作ったり、足湯の装置を一から作ったりするなど、一見無謀に思える企画もトライ&エラーを繰り返して充実したキャンプを模索し続けています。

土井キャンプ場で笑い声を耳にする時や利用者が気持ちよく活動されている姿を目にする時、直接的に関わることがなくても私たちが役に立てているという実感が湧きとても幸せな気持ちになりますよね。“Mastery for Service”の精神を体感する瞬間でもあります。

朝川裏方業務で表には出ないことも多いですが、楽しそうな姿や感謝の言葉は大きなやりがいに繋がります。私は幼稚園児のキャンプに対応した時のことが印象に残っています。子どもたちの満開の笑顔や純粋な「ありがとうございます!」という言葉は心に響きました。

大変な苦労や想いを経て今があるのですね。活動の中で皆さんが成長したと感じることや今後挑戦したいことを教えてください。

足立まず、計画性の大切さを学べたことです。千刈リーダーズクラブの活動すべてに共通するのが計画性の大切さです。キャンパーケアでは、利用団体のスケジュールを把握したうえで、利用者の行動を先読みして準備を行うことが必要不可欠です。主催キャンプでは当日から逆算して企画や準備の進行管理を行い、場内整備では必要なタイミングまでに施設を整えないといけません。常に計画的に行動していく姿勢が身についたと思います。

朝川キャンプのケアにはマニュアルはなく、利用者一人ひとりに合った内容が求められます。利用者対応の経験を積むにつれて、以前よりも「相手のために自分は何ができるか」を考えられるようになったと感じます。私は将来牧師になることを目標としています。ここで身につけた力や活動経験は牧師の精神にもきっと生かせると信じています。

土井私は、人前で話す度胸がつきました。例えば、主催キャンプの進行や施設の使い方を説明するとき、大勢の前で大きな声を出して話すことがあります。もともと人前で話すことが苦手でしたが、何度も練習して挑戦することで少しずつ克服できていると感じます。キャンプリーダーに憧れた理由の1つが、大人数を前にしても皆の注目を集めながら楽しく話している姿でした。めざしていたリーダー像に近づいている気がします。

足立今後は関学生にもっと千刈キャンプや宗教総部千刈リーダーズクラブの存在を知ってもらうために、関学生に対するキャンプを企画したいです。

土井千刈キャンプは三田駅から約30分のところにある自然豊かで魅力的な場所。学生リーダーである私たちが関学生に対してもっと千刈キャンプの良さを発信して、その魅力を体感してもらうためのきっかけづくりを行いたいですね。

朝川これまでとは違うキャンプファイヤー、定番の「キャンプ飯」を増やすなど、現状に満足することなくこれからも進化し続けたいです。

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