KG Go Global From CIEC

関西学院大学では様々な留学プログラムをご用意しています。外国語が得意な人も得意でない人も、ぴったりのプログラムを見つけて、「世界市民」への一歩を踏み出していただければと思います。

Family Voice 留学編

交換留学とCCCプログラムを経験した陽菜さんとそれを支えたご両親に、CIEC職員が、留学を決めた経緯や留学先での学び、帰国後に感じたことなどお話をお伺いしました。

写真左からCIEC職員 北澤冬子さん、村田陽菜さん、
母・昇子さん、父・育郎さん

入念な準備と周囲の支えにより、留学に行くという夢が叶った

北澤 陽菜さんが留学を考えたきっかけを教えてください。

陽菜 留学に興味を持ったきっかけは、小学生の時、母が過去に留学先でお世話になったホストファミリーと電話しているのを聞いたことです。英語は人とつながるためのツールだと気づきました。高校2年生の時に英検準1級に受かったことで英語学習に対するモチベーションが上がり、絶対に留学へ行きたいと思うように。そこで進学先として、留学プログラムが充実している関学を選びました。

北澤 ご両親は陽菜さんが留学を検討されていると聞いた時、どのように感じましたか?

母 小さい時からの夢であり、関学入学後、留学への思いが一層強まっているのを感じていましたが、娘の入学時はコロナ禍で無事に渡航できるのか不安だったというのが正直な感想です。しかし、CIECの方々が些細な情報もまめに共有してくださり、現地の大学の先生も到着まで頻繁に状況報告や励ましの連絡をくださったことで、安心して送り出すことができました。現地到着後、最初の2週間程度は外出できない期間だったのですが、現地の先生はその間も食材を届けるなど手厚くサポートしてくださり、最後まで大変お世話になりました。

北澤 当時は情勢も不安定だったので、不安に感じられたお気持ちはよく分かります。私たちも前例のない状況下での学生たちのサポートに奔走しました。陽菜さんは入学当初から留学を検討されていたということですが、その準備として取り組まれたことはありますか。

陽菜 まずは英語力の向上です。関学には英語の基礎力をアップする授業がたくさんありますよね。IELTSTMの対策授業や交換留学をめざす学生向けの授業など、目的を持ってそれぞれの授業を履修しました。また、交換留学生の選考に向けて、英語力以外の強みも身につけたかったので、多くのボランティアに参加したり、いろんな国に支部がある学生団体で活動したりもしました。留学先にオーストラリアのパースを選んだのも、学生団体の活動の中でパースに住んでいる学生とつながったのがきっかけです。

北澤 目標に向け入念に準備されていたんですね。留学に向けてのご家族のサポートはありましたか?

陽菜 そもそも留学の道が開けたのは関学に進学できたからだと思うのですが、思い返せば大学選びからサポートしてもらっていました。私が学校行事で参加できなかった受験説明会に母が一人で行ってくれたこともありました。オーストラリアへの渡航直前も新型コロナウイルスの影響によって留学先の受入状況が日々変化していた関係で、準備に割ける時間がほとんどなかったのですが、無事に飛び立つことができたのは全力で動いてくれた両親のおかげです。留学先で悔し涙を流しながら電話した時に、母が一緒に泣いてくれ、父が私の長所をたくさん言って励ましてくれたことも心に残っています。何より、いつも私が頑張っていることに対して、同じぐらいの熱量で支えてくれることに感謝の気持ちでいっぱいです。

父 娘が強い意志を持ってやりたいと思うことは、いくらでもサポートしたいと常に思っていますし、伝えるようにしています。

陽菜 大きな支えがあったからこそ、留学に行くという夢がかなえられたと強く思います。CIEC職員の皆さんにも非常にお世話になりました。留学直前の情勢が不安定な時期には、分単位でメールを返信してくださるなど迅速に対応してくれ、電話でもたくさん相談にのっていただきました。

留学先での経験が確かな自信につながる

北澤 当時のことは私もよく覚えています。特に役立った大学からのサポートはありますか?

陽菜 留学相談窓口で北澤さんと何度もオンラインでお話しできたことです。特に感謝しているのはTOEFL®︎のスコアが英語圏へ交換留学に行くための基準点に届かなかった際、TOEFL®︎からIELTSTMに切り替えて、すぐに基準点を突破した学生がいると助言をいただいたこと。IELTSTMを受験すると一発で基準点の6.0を上回るスコアを取得でき、オーストラリアに行けることになりました。北澤さんの言葉がなかったら英語圏に行けなかったかもしれないです。今までの学生の傾向に基づいたアドバイスは非常に貴重だと思います。CCCプログラム(カナダの大学で関学生と現地学生がグループで英語で行う企画立案型セミナー)への参加を提案してくださったのも北澤さんです。

オーストラリアから帰国する11月から次年度の前期の授業が始まるまでの4か月間をアルバイトや遊びだけに費やすのはもったいないと思ったので、オーストラリアからオンラインで帰国後の時間を有意義に使うために何かできないか相談したところ、このプログラムを紹介していただきました。オールイングリッシュでビジネスプランを立案するという上級者向けのプログラムだったのでハードルが高いと感じていましたが、交換留学で磨いたアカデミックな英語力に加えて、ビジネス英語も身につけたいと考え、参加を決意。ビジネスの知識がかなり乏しかったのですが、プログラムに参加する学生向けのビジネスの基礎を学べるオンライン授業が14回ほどあり、万全の準備をして臨むことができました。その他、奨学金制度が充実していたのもありがたかったです。支援があったことで交換留学にもCCCにも行けました。

北澤 陽菜さんとは入学当初から何度もお話ししましたね。最初はオンラインでしかお話しできなかったので、対面で会えた時には感激しました。色々な準備をして挑んだ留学ですが、留学先ではどのようなことを経験しましたか?

陽菜 留学先では主にSustainable Developmentについて学びました。2学期からはエコフェミニズムという分野に興味を持ち、アジア地域で宗教や社会規範によって差別的な扱いを受けている性について学習しました。講義の中で、日本のジェンダー規範・構造についてプレゼンテーションを行い、現地学生から称賛の声や、教授からの高評価をいただいたことがとても嬉しかったです。他にも幅広い分野の授業を履修し、様々な視点や価値観を持つ学生と色々な角度から意見交換ができました。学業以外では、フェアトレードショップのボランティア活動にも挑戦。お客様やスタッフとフェアトレードについて意見を交わし、問題への理解を深め、人々とのつながりを築くことができました。また、留学生4人との寮生活は、時には喧嘩もありましたが、食事をしたり、お互いに相談しあったり、とても楽しくて充実した日々だったと感じます。イベントにも積極的に参加してコミュニティを広げ、色々な訛りの英語や価値観を知ることもできました。

北澤 学業はもちろん、多様な経験を積まれたのですね。留学を通して成長したと感じるところはありますか?

陽菜 自分に自信がつきました。周りからもそう言われることが増えたと感じます。留学先でインドネシア人の友人に英語力が伸びないと相談した時に「陽菜に必要なのは高い英語力じゃなくて自信を持つことだよ」と言ってもらったのがきっかけで、どんどん話せるようになりました。また、恐れずに質問ができるようになったのも大きな変化だと思います。質問することで知見も広がりますし、就職活動でも積極的に質問すると評価されることが多く、色々な面で好影響がありました。

北澤 ご両親は陽菜さんが留学を通じてどのように成長したと感じますか?

父 前にも増して、自分から何事にも積極的に取り組んでいます。就職活動なども、自分で決めてどんどん進めていて、自立心が育っていることを実感しますね。小さい頃は自分から絶対話せないし、他の子から何か言われるとすぐに折れる控えめな子だったので心配していました。今の陽菜があるのは、積極的に行動して、留学を含め色々な経験を積んできたからだと思います。

母 自分には無理かもしれないという垣根がなくなったように思いますね。とりあえずやってみようというチャレンジ精神が身について、就職活動の中でも活きているなと感じます。

北澤 留学先で確かな経験を積まれたことが自他共に認める自信につながっているのだと思います。最後にご両親からお子さまの留学を検討されている保護者の方々へメッセージをお願いします。

母 大学が全面的にサポートしてくださる中で留学できるのは、非常にありがたいです。留学だけが全てではないですが、選択肢の1つとして、この素晴らしい環境を有効活用することをおすすめします。

父 すぐに駆けつけてあげられない心配はありますが、子どもの周りには助けてくれる人がたくさんいるはずです。関学に来て留学を経験できたことは、娘にとって本当に良かったと思います。信じて送り出してやってください。