Advanced K.G.

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Kwansei Gakuin STARTUP ACADEMY

(株式会社ウィルフ連携)


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実践を通じて事業開発・起業に必要な経営スキルを学ぶ、株式会社ウィルフとの連携プログラム。受講生は受講中に計3回、自身で事業計画を作成し、実際に事業を立ち上げて収益を上げることをめざします。最終クールでは卒業後に取り組みたい事業計画を作成し、先輩経営者からアドバイスをもらい磨き込むことで、「いつでも起業できる」状態を実現させます。 ※所定の要件を満たした受講生には修了証を発行します。

Episode.1

失敗こそ財産。
恐れずに挑戦した先に
本当の自分が見えてくる。

宮本 真奈(Kwansei Gakuin STARTUP ACADEMY3期生/商学部・4年生)

ビジネスが好き。漠然とした起業への憧れから、迷わずチャンスに飛びついた。

 前世が商人だったんじゃないかと思うほど、子どもの頃からビジネスに興味がありました。何かをつくったり、考えたりすることが好きだったので、「工夫してつくったモノやサービスの対価としてお金が得られる」というビジネスの仕組みが、子どもながらにわかりやすかったのかもしれません。その興味は中学・高校と進学しても変わらず、ビジネスにただ漠然とした憧れを抱いたまま私は関西学院大学 商学部に進学しました。
 起業に関する知識を実践的に学べるSTARTUP ACADEMY1期生の募集を知ったのは、2年生のとき。座学で知識を学ぶとともに、受講中に必ず起業できるプログラムに惹かれて説明会に参加したのですが、同時期に税理士の資格を取ろうとダブルスクールをはじめたばかりだったので、その年の受講は見送りました。でも、勉強するにつれて「自分に税理士は向いていないのでは」という思いが強くなってきたのです。税務のスペシャリストとしてではなく、事業の立ち上げから運営まで携わる仕事がしたい、自分で事業を起こしてみたい。そう自覚すると勉強に身が入らず、私は税理士資格の取得に挫折してしまいました。ダブルスクールの受講料は決して安くはありません。なんてもったいないことをしてしまったのだろう、なにより受講料を払ってくれた両親に申し訳なく、自分自身にがっかりしました。そんな想いもあって、3年生になって再びSTARTUP ACADEMY3期生の募集がはじまると、どんなことがあっても、このプログラムの中で胸を張って“起業した”と言えるまでは諦めないと自分に誓い、すぐに参加を決意しました。

事業立案や計画と並行して、座学で経営に関わるさまざまな知識を学びます。講義は基本的に、グループワークが中心。

ビジネスを成功させる道はたった一つ。顧客の声に耳を傾けること。

 待ちに待った初回の講義には、学年も所属キャンパスも問わず40名の学生が集まりました。STARTUP ACADEMYでは、受講中に3回、起業のチャンスがあります。私はまずは成功体験を積んで自信にしたいと考え、第1クール目は1・2期生の方が行った事例の中から比較的収益を得やすい「脱毛サロンの紹介事業」に取り組むことにしました。後輩2人とチームを組んで自分たちのブログで脱毛サロンを紹介し、ブログを経由して予約・来店してもらうことで脱毛サロン側から紹介料をいただく、一種のアフィリエイトサービスです。ターゲットを同世代の女性に絞り、予約特典としてカフェのプリペイドカードを用意。講義の中で何度も事業計画を練り直し、また関学生100人を対象に行った事前アンケートでは8割ほどが「紹介されたサロンに行ってみたい」「興味がある」と前向きな回答だったことから、実施すればすぐにでも利益が出るだろうと考えていました。しかし、いざ営業をはじめると全く思うように進みません。同世代の女性が集まる場所に毎日出向き、何十人にも声をかけましたが、警戒して話を聞いてもらえなかったり、聞いてはもらえても予約までは進まなかったり。「事前アンケートではあれほどいい回答が得られたのに、どうして?」。手堅く成功できる事業で自信をつけようと考えていた私は、理想と現実の落差と、話しかけては断られる日々の繰り返しに心が折れそうになっていました。
 この壁を乗り越えるきっかけとなったのは、先生からの「顧客の声とファクトの中にしか、答えはない」という言葉です。講義の中で何度も言われてきたのですが、大きな壁にぶつかって初めて、私は実感を持ってその言葉を理解することができました。それまでの私たちは、ただ多くの人に予約してもらいたい、売り上げがほしいと自分たちのことばかり考え、目の前のお客さまの声を聞こうとしていなかったのです。まずはお客さまの声を聞き、その中から自分たちだからこそ提供できる事実を探そう。気持ちを立て直し、もう一度街頭での営業を再開。“聞く”が9割、“しゃべる”は1割を心がけて丁寧にヒアリングしていくと、「たくさんある脱毛サロンの中で、どの店を選べばいいのかわからない」という課題が見えてきました。事前アンケートが間違っていたわけではなく、多くの女性が、脱毛に興味はあるけれど比較・検討する要素が多すぎて途中で諦めてしまっていたのです。そこで、私たちは独自に脱毛サロンを比較した一覧と予約用のQRコードをつけた資料を作成し、営業をコンサルティングだと考えて声をかけた方一人ひとりの悩みや要望に合わせて、脱毛サロンを紹介するようにしました。また、手当たり次第に声をかける営業スタイルもやめ、今まで話を聞いてもらえた女性の特徴を分析し、「話題のお店に並んでいる(流行やファッションへの関心が高い)」「友だちとおしゃべりしている(フレンドリーで話を聞いてくれやすい)」人をターゲットとして再設定。すると、少しずつ予約してもらえるようになり、最終的には20万円以上の利益を得ることができました。計画段階から自分たちで考え、試行錯誤しながら手にしたお金は、これまでアルバイトで得てきたお金とは全く違う“宝物”のように感じられました。

脱毛サロン紹介事業は20万円以上の収益があり、歴代の利益ランキングTOP10に入ることができました。

 続く第2・第3クール目には、さらに新たな課題に直面しました。特に学んだのは、チームワークの重要性です。第2クール目では新たなメンバーとチームを組んだところ、個々の熱量や意識のズレから生まれた小さなミゾが、事業計画を進めるうちに取り返しのつかない大きなものになってしまいました。人間関係のピンチは、経営者に必要なリーダーシップを磨くチャンスでもありますが、私はうまくメンバーを引っ張ることができず、お互いに不満を解消できないまま結局チームはばらばらに…。そのこともあって第3クール目は最初から個人で挑戦したのですが、今度は計画を練るばかりで具体的なアクションをとれないまま終わってしまいました。結果だけ見ると、どちらも成功とは言えません。1クール目も、最初は失敗からのスタートでした。でも、振り返ってみれば、成功したときの達成感よりも失敗から得た学びのほうが私にとっては大きな財産になっています。恐れずに挑戦したからこそ失敗があり、失敗したからこそ初めて「顧客の声とファクトの中にしか、答えはない」と実感し、リーダーシップや行動力など自分に足りない要素に気づくことができました。そしてその失敗は、プログラムの中では大いに歓迎され、受講生全員の学びとして共有されます。学生というリスクの少ない期間に、実践を通して何度もトライ・アンド・エラーを繰り返しながら自分自身のことを知っていく、STARTUP ACADEMYは「起業のチャンスに溢れた場」でありながら、私にとっては「堂々と失敗できるチャレンジの場」でもありました。

半年間ともに切磋琢磨してきた仲間たち。学部や部活とは違った、特別な絆を感じています。

胸を張って“起業した”と言える経験を武器に、企業を支えるコンサルタントへ。

 なぜだかわからないけれど、ビジネスが好き。漠然としていた私の興味の根本は、「誰かの困りごとを、アイデアやスキルによって解決する喜び」にあったのだと思います。プログラムを通して多くの経営者のお話を聞き、また、街に出てお客さまの生の声を聞くことによって、その想いはより明確になっていきました。そのため、卒業してもすぐに起業するのではなく、まずは一般企業に就職してコンサルティングのスキルを身につけるつもりです。来春からは経営コンサルタントとして働くことが決まっていますが、就職活動の武器になったのはやはり、学生時代に起業したという経験と、その中で得た自信でした。これから先、自分の知識や経験をフルに生かして企業の経営課題に解決策を提案するコンサルタントになるべく、今後も失敗を恐れず挑戦を続けていきます。そしてもし、今後のキャリアの中で心から取り組みたいビジネスを見つけたときは、STARTUP ACADEMYでの学びを糧に、もう一度起業に挑戦したいと考えています。