Messageご挨拶

関西学院 院長 中道 基夫

保護者の皆さま、後援会活動にご尽力いただいています皆さま、関西学院の教育にご賛同いただき、ご協力、ご支援くださっていることを心より感謝いたします。
英語に“It takes a village to raise a child”という言葉があります。直訳すると「子どもを育てるには村が必要である」となりますが、子育てに関して、親や家族だけでなく、周囲のコミュニティや社会全体の協力が必要であるという意味を表しています。それは、閉鎖された集団ではなく、異なるバックグラウンドを持つ家族や子どもたちを受け入れ、社会の多様性と包摂性を促進し、支援することができるコミュニティの必要性としても捉えられます。
しかしながら、現代ではそういうコミュニティの繋がりが弱くなっています。近所づきあいもあまりありませんし、となりに住んでいる人の名前もよく知らないことがあります。その一方でインターネットの中では世界中の人とつながり、瞬時に情報を交換したり、顔を見ながら話をすることができます。隣家の調理のにおいは遮断されている一方で、見知らぬ人には自分が今どこにいて、何を食べ、何をしているのかというプライベートなことまで教え合っています。
こうしたインターネット上のコミュニティが持つ可能性は有効に用いるべきですが、実際の子育てはおしゃれな写真や映像で物語れるものではありません。各家庭が孤立することなく、実際に人と人とが出会い、助け合うことができるコミュニティ、子どもたちがさまざまな大人=さまざまな生き方と出会うことができるコミュニティが必要だと感じています。三万人におよぶ園児・児童・生徒・学生が集う関西学院は、ひとつの“village”(村、コミュニティ)であるといえます。幼稚園から大学までの学校、教職員、さらに同窓生までが協力して子どもたちの育ちに携わっています。そして、ここに後援会が加わり、有意義なコミュニティが形成されています。後援会自身が子育てを担う大人たちを支えるコミュニティであってほしいと願っています。
この開放的で、互いに助け合う関西学院というコミュニティが、さらに有機的なつながりを持つ子育ち・子育ての場になっていくことを願っています。

関西学院 院長 中道 基夫

関西学院後援会 会長 加地 正和

新入生の保護者の皆さま、お子さまのご入学おめでとうございます。
また在校生保護者の皆さまにおかれましては、平素より関西学院後援会の活動にご理解ご協力を賜りまして誠にありがとうございます。
約27,000世帯の保護者で構成されております後援会では、お子さまへの直接的な支援、保護者の方々への情報発信の支援という活動を行っており、春には全後援会会員のご家族の皆さまでスポーツ観戦や音楽鑑賞を通して関学ファミリーを体感していただく父母歓迎企画、また地方にお住まいの保護者の方々には、全国十数か所にて学事報告や留学・就職セミナーを開催し懇親を深めていただく保護者交流会が好評をいただいております。
私ども後援会役員もできるだけ多くの保護者の皆さまとふれ合い、ご意見、ご要望を学校に伝え、よりお子さまが学びに集中できる環境づくりに励んでいく所存でございます。
最後に関西学院の特徴でもあるキリスト教主義教育を通じて、また日々の礼拝を通じて、お子さまの学生生活が充実したものとなり、ひとりひとり与えられた使命のもとに希望をもって世界へ羽ばたける人間へと成長されることを祈念しあいさつとさせていただきます。

関西学院後援会 会長 加地 正和