学びとの交流「森のキャンパス」〜関西学院 千刈キャンプ〜

「千刈キャンプ」は兵庫県三田市の東部、標高250mの高台にある関西学院が運営するキャンプ場。神戸市の千刈水源地を眼下に望み、里山の風景が四季折々に目を楽ませてくれる自然豊かな「森のキャンパス」です。今年創立60周年を迎える「千刈キャンプ」の魅力とこれからの可能性について、千刈キャンプ事務長補佐の益田博さんに聞きました。

学生たちが自ら開拓した学生主体のキャンプ場

 千刈キャンプは、1955年の開設以来、関西学院生はもちろん学内外の多くの団体に利用されています。また、阪神間のキリスト教徒にとっては、日常を離れて神に祈りを捧げる「リトリート」の場としても広く愛されてきました。
 「今から60年前に関西学院はこの地を取得し、キリスト教を基にした“宗教道場”として千刈キャンプを開設しました」と益田さん。「開設当初はキャンプ場といっても“はげ山”状態だったと聞いています。そこに学生たちが自ら道をつくり、階段を付け、テントを張り…ワークキャンプ形式で学生によってゼロからつくり上げられたのが千刈キャンプなんです」。

  • 1.里山散策や池での生物観察など、自然体験にはこと欠かない豊かな環境が魅力。
  • 2.キャンプ経験がなくても学生リーダーが何でも教えてくれるので安心。

60年の時を超えて愛される
“Mastery for Service”実践の場

 現在でも、関西学院大生による「千刈リーダーズクラブ」の学生リーダーたちがキャンプ場を整備し、訪れるキャンパーたちの野外活動をサポートしています。「里山の整備やキャンプ場の管理だけでなく、初日のオリエンテーションや野外料理のアドバイスなど、学生リーダーたちは“campers first”の精神で裏方に徹して仕事をしています」と益田さん。「この姿勢は60年受け継がれてきた伝統で、まさに“Mastery for Service”の実践といえるでしょう」。年2回行われるワークキャンプには、開拓に携わった60年前のメンバーを含むOB、OGも多く参加し、普段は行き届かない大掛かりな整備や修繕を現役の学生リーダーたちとともに行っています。

  • 3.アウトドア料理は、人気の屋外プログラム。子供や家族だけでなく、企業研修やグループワークのトレーニングにも用いられる。

総合大学が運営する「森のキャンパス」をめざして

千刈キャンプは、関西学院生の豊かな学びにも大きく貢献してきました。「日常から離れた自然の環境で集中的な時間をもったり、時間を忘れて議論したり、先生や友人と寝食をともにして交流するなど、普段のキャンパスから千刈キャンプに場所を変えるだけでも得るものはたくさんあります」と益田さん。
 今後はさらに、ビジネスマンやアスリートなどの実践的な「トレーニングの場」としてもプログラムを充実させていきたいといいます。「山を走る、丸太を運ぶといった自然を相手にしたトレーニングはスポーツの世界でも注目されています。また、自然の中で行う“セルフビルドプログラム”を社内の研修に取り入れる企業も増えています」と益田さん。「里山があり、池があり、施設も充実している千刈キャンプの環境は、どんなニーズにも対応できます。今後は、これまで受け継いできた宗教的基盤を大切にしながら、関西学院の教育機関としての豊富な人材を活かした新しいプログラム開発にも取り組んでいきたいですね。“総合大学が運営するキャンプ場”として、より社会に貢献していければと思っています」。

  • 4.学生リーダーは週末を中心に訪れ、キャンプ場や里山を整備している。
  • 5.千刈キャンプで行われるアメリカンフットボール部の練習。木を運ぶ、穴を掘る、山を走るといった自然を相手にした動きが体を効果的に鍛える。
  • 6.ゼミ合宿や企業の研修で行われる“セルフビルドプログラム”。始めてから3年で1,100人の実績がある注目のプログラム。